【Ansys Zemax OpticStudio】光学設計ソフトウェア

製品概要

Ansys Zemax OpticStudioは、カメラレンズ、照明器、レーザーシステムなどの光学システムの設計、シミュレーション、最適化を行うための業界標準の光学設計ソフトウェアです。Ansys Zemaxソフトウェアは光学製品の設計開発から製造までの全工程でご活用いただけます。 OpticStudioで代表される光学設計だけでなく、メカ設計、製造現場でもOpticStudioの設計データをシームレスに連携できるようなワークフローを提供しています。これにより他ソフトへのフォーマット変換や設計者間のデータの複数回やりとりを減らし、大幅に工数やコスト削減することができます。 製品のプロジェクトにおいて一貫してZemaxが共通言語となり、お客様のスムーズな光学製品開発をサポートします。  

1. 主要な解析機能とテクノロジー

OpticStudioは、光の挙動を物理法則に基づいて正確に追跡・計算するための複数のシミュレーション・モードを備えています。

  • シーケンシャル・レイトレーシング(結像光学系): カメラのレンズや顕微鏡など、光が「決められた順番(シーケンシャル)」で光学面を通過するシステムの設計に用います。光線の屈折を追跡し、収差(画像のボヤケや歪み)を評価・最小化します。

  • ノンシーケンシャル・レイトレーシング(照明・非結像光学系): LED照明、ディスプレイ、自動運転用LiDARなど、光が「任意の順序」で反射・散乱するシステムの解析に用います。筐体内部での不要な光の反射(迷光・ストレイライト)を特定し、ノイズを低減するための評価が可能です。

  • 物理光学伝搬(POP: Physical Optics Propagation): 光を単なる「線(光線)」としてではなく「波(電磁波)」として扱う計算手法です。レーザービームの伝搬、回折、干渉、光ファイバーへの結合効率など、波動光学的な性質が支配的なシステムの解析に使用されます。

  • 最適化と公差解析(Tolerancing): 自動最適化アルゴリズムにより、ユーザーが設定した性能目標(解像度など)を満たすレンズ形状や材質を自動で探索します。また、公差解析機能により、製造時のズレ(レンズの厚みや曲率の誤差)が最終的な光学性能に与える影響を予測し、量産時の歩留まりを計算します。

2. 主な適用領域(アプリケーション)

極小のナノスケールから宇宙規模まで、光を利用するあらゆる最先端産業で導入されています。

  • コンシューマエレクトロニクス: スマートフォンの小型・高画質カメラレンズ設計、AR/VR/MR(拡張現実/仮想現実)ヘッドセットにおける複雑な導波路や没入型ディスプレイの設計。

  • 自動車・モビリティ: 自動運転・ADAS(先進運転支援システム)に不可欠な車載カメラやLiDARセンサーの設計、ヘッドアップディスプレイ(HUD)の光学系構築。

  • 医療・バイオテクノロジー: 医療用内視鏡の小型化、眼科用診断機器、レーザーメスなどのバイオメディカル光学機器設計。

  • 宇宙・航空: 観測衛星用の大型望遠鏡システム、宇宙空間での過酷な環境に耐える光学機器の設計。

3. Ansys統合によるマルチフィジックス連携(STOP解析)

Ansysによる買収後、他物理分野のシミュレーションとの連携(マルチフィジックス)が最大の強みとなっています。

  • STOP解析(構造・熱・光学解析): 「Ansys Mechanical(構造解析)」および「Ansys CFD(熱流体解析)」と連携し、温度変化によるレンズの熱膨張や、気圧・物理的荷重による変形が、焦点のズレなどの光学性能にどう影響するか(Structural, Thermal, Optical Performance)を統合的にシミュレーションします。

  • Ansys光学ポートフォリオ間の連携: ナノレベルのフォトニクス解析ツール「Ansys Lumerical」や、システム全体の視認性・照明シミュレーションツール「Ansys Speos」とシームレスにデータをやり取りし、マイクロスケールからマクロスケールまで一貫した光学開発プロセスを提供します。

 

Ansys Zemax OpticStudio

Ansys Zemax OpticStudioは宇宙航空から天文学、自動車、生物医学研究、家庭用電化製品といったものまで、多種多様な業界において光学製品の設計開発を可能にします。 光学製品のモデリング、光学性能の解析、レンズ形状や材質の最適化、製造性を確認する公差解析など、光学製品の設計開発に必要な機能が備わっています。 非球面や自由曲面、非回転対称系の設計解析も可能です。これにより様々な分野のアプリケーションの開発で活躍できるようになっています。
さらに、Ansys MechanicalのようなFEAシミュレーションツールによる構造・伝熱解析の結果を光学モデルに取り込んだうえで光学性能解析を行う「STARモジュール」を利用することで、光学製品開発の再現性をさらに高めます。

OpticStudio STAR モジュール

構造および熱要因により生じる負荷が光学設計にどのような影響を与えるかをOpticStudio内で可視化・分析するためのツールです。 Ansys Mechanicalなどで光学部品に対してシミュレーションして得られるFEAデータをOpticStudioで読み込むことで、構造・熱の影響を加味した光学性能を解析できます。 光学設計と構造・熱分析の組み合わせでシミュレーションを行えることで設計と実機の間の手戻りを大幅に削減します。
 
 

特長

①結像系、照明系、およびレーザーシステムの設計

OpticStudioではシーケンシャル光学系とノンシーケンシャル光学系の両方を設計解析できるので、どのような製品にも対応しています。
シーケンシャル光学系
ノンシーケンシャル光学系

②正確な最適化

レンズの曲率半径や厚み、材質などをパラメータとして、製品仕様を満足する最良の設計を見つけ出すための高度な最適化アルゴリズムを搭載しています。

③公差解析で歩留まりシミュレーション

OpticStudioのモンテカルロ解析を行うことで、実製品にした際の光学部品の偏心や形状のずれによる光学性能の劣化をシミュレーションで得られます。設計段階でこのシミュレーションを正確に行うことはコスト削減に繋がるので非常に重要な機能です。
 
 
 

その他

活用例

カメラレンズ

双眼鏡

LED光源

ビームスプリッター

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