1兆パラメータ級AIを、
デスクサイドへ。
NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchip、最大748GBのコヒーレントメモリ、最大20PFLOPSのFP4 AI演算性能を一台に集約。
「GPUのVRAMに収まらない」という大規模AI開発の壁を越え、学習・ファインチューニング・推論・データサイエンスをローカルで加速するAIスーパーコンピューターです。
10月下旬より順次出荷開始予定
まずは動画で、WS300の全体像を理解
従来型GPUワークステーションとの違い、モデル規模と必要メモリ、活用シーン、導入時の確認事項までを解説します。
データセンター級AIを、一台の筐体に
COMPUTE最大20 PFLOPSFP4 AI演算性能
MEMORY最大748 GB252GB HBM3e+496GB LPDDR5X
CPU72 CoreNVIDIA Grace / Arm Neoverse V2
NETWORK400GbE ×2ConnectX-8 SuperNIC / 合計最大800Gb/s大規模AIで問題になるのは、演算性能だけではありません
通常のGPUワークステーションは、CPUメモリとGPU VRAMがPCIeの先で分離しています。モデルやKVキャッシュがVRAMを超えると、CPU側への退避と再転送が発生し、GPUが速くてもデータ移動がボトルネックになります。

分離メモリ+PCIe転送
- CPUメモリとGPU VRAMが別領域
- VRAM容量が実質的なモデル上限になりやすい
- オフロード時はPCIe転送待ちが発生
- 複数GPUではVRAMが単純に一枚の巨大領域になるとは限らない
コヒーレントメモリ+NVLink-C2C
- GPUの252GB HBM3eとCPUの496GB LPDDR5Xを一貫したアドレス空間で利用
- 最大748GBの大規模メモリ領域
- CPU・GPU間のデータ共有を効率化
- 大規模モデルを単一ノードで扱いやすい

748GBコヒーレントメモリを正しく理解する
GPU MEMORY252GB HBM3e
最大7.1TB/sの高帯域メモリ。行列演算で頻繁に参照する重み・活性化・キャッシュを高速に処理します。
CPU MEMORY496GB LPDDR5X
Grace CPUに直結する大容量ECC対応メモリ。モデル、データセット、前処理など広い作業領域を確保します。
INTERCONNECTNVLink-C2C
Grace CPUとBlackwell Ultra GPUをチップ間接続し、PCIe経由の従来構成より緊密なCPU・GPU連携を実現します。

モデルの「パラメータ数」から必要メモリを読む
推論時の重みだけを概算する基本式です。実運用ではKVキャッシュ、コンテキスト長、同時実行数、ランタイム、テンポラリ領域が別途必要です。

| モデル例 | 総パラメータ | BF16 / FP16 | FP8 | 4bit / FP4 | WS300での見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| Gemma 3 27B | 約27.4B | 約54.8GB | 約27.4GB | 約13.7GB | 十分な余裕 |
| gpt-oss-120b | 約117B | 約234GB | 約117GB | 約58.5GB | 高精度推論・検証にも有力 |
| Qwen3 235B | 約235B | 約470GB | 約235GB | 約117.5GB | 単一ノードで扱える可能性 |
| DeepSeek R1 | 約685B | 約1.37TB | 約685GB | 約342.5GB | FP8以下が現実的。実行方式・余白の精査必須 |
| 1Tモデル | 1,000B | 約2.0TB | 約1.0TB | 約500GB | 4bit級で射程。モデル実装と追加メモリを要確認 |

同じ“235B”でも、計算量と必要メモリは同じではありません
DENSE MODEL全パラメータを使う
各トークンでモデル全体を通る構造。パラメータ規模に応じて必要メモリと計算量が増えます。
MoE MODEL一部のExpertを選択
モデル全体はメモリに保持しつつ、トークンごとに一部のExpertだけを動かします。総パラメータ数と有効パラメータ数を分けて見る必要があります。
QUANTIZATION精度を下げて軽量化
BF16→FP8→4bitと精度を下げるほど重み容量は減少します。一方、品質・速度・対応演算・量子化方式の違いを評価する必要があります。

モデルが載った後に必要になるメモリ
01KVキャッシュ
コンテキスト長、同時処理数、モデル構造に応じて増加。長文・多数ユーザーでは無視できません。
02ランタイム領域
フレームワーク、CUDAコンテキスト、カーネル、ワークスペースが使用します。
03学習時の追加領域
勾配・オプティマイザ状態・活性化が必要。フル学習は推論より大幅に多くのメモリを使います。
04同時実行の余白
複数モデル、RAG、埋め込み、再ランキング等を同居させる場合は合算して設計します。
400GbE×2は、単なる高速LANではありません
NVIDIA ConnectX-8 SuperNICにより合計最大800Gb/s。高速ストレージ接続、WS300間接続、クラスタ化を見据えた超高速ネットワークです。
外部ストレージ
大規模データセットやチェックポイントをNVMe-oF等の高速ストレージから供給する構成に。
複数ノード連携
WS300同士を接続し、単一ノードのメモリ・演算枠を超えるワークロードへ拡張。
データセンター移行
同じNVIDIA AI基盤を軸に、ローカルで開発・検証し、データセンターやクラウドへ展開。

XpertStation WS300 主要仕様

XpertStation WS300
販売価格19,800,000円(税込)10月下旬より順次出荷開始予定演算・メモリ
- システム
- NVIDIA Grace Blackwell WS300
- CPU
- Single NVIDIA Grace™ CPU Superchip
72コア Arm® Neoverse V2 - GPU
- Single NVIDIA Blackwell Ultra GPU
最大20PFLOPS(FP4) - メモリ
- 合計748GB:252GB HBM3e(最大7.1TB/s)+496GB LPDDR5X(396GB/s)
- マザーボード
- NVIDIA Grace Blackwell GB300
ストレージ・OS
- OS
- Ubuntu 24.04 LTS with NVIDIA AI Developer Tools
- OSドライブ
- 1.92TB NVMe M.2 SSD(RAID 1構成)
- 搭載スロット
- PCIe 5.0 x4 M.2×2(OS用/CPU接続)
- 空きスロット
- PCIe 6.0 x4 M.2×2(ConnectX-8接続)
- リカバリー
- リカバリーUSB付属
ネットワーク・I/O
- ネットワーク
- QSFP112×2(ConnectX-8 SuperNIC)
10GBase-T×1(Marvell AQC113) - 前面
- USB Type-C×2、USB 3.1×2
- 背面
- USB 3.1×4、QSFP112、10GbE、IPMI、Micro USB COM、mini DisplayPort
- 管理
- ASPEED AST2600 BMC、IPMI
- サウンド
- 2チャンネル オーディオポート
拡張・筐体
- 拡張スロット
- PCIe 5.0 x16 FHFL Double-Wide×1
PCIe 5.0 x16 FHFL Single-Wide(x8信号)×2
M.2 2230(Wi-Fi/Bluetooth用)×1 - 冷却
- 最大1400W対応CPU+GPU液冷モジュール、背面12cm高風量ファン×1
- 電源
- 1600W 80 PLUS PLATINUM
100V入力時は最大1300W出力 - 寸法・温度
- 約247.8×582.7×527.9mm(W×D×H)
動作温度10~30℃ - 付属品・保証
- 日本語キーボード、6ボタンマウス
3年間センドバック保証
ハードだけで終わらない、AI開発環境
開発・高速化
CUDA Toolkit、cuDNN、TensorRT、TensorRT-LLM、NCCL、NVIDIA Container Toolkitなど。
AIフレームワーク
PyTorch、vLLM、SGLang等を用いた学習・推論環境。コンテナベースの構築にも対応。
データサイエンス
RAPIDS(cuDF、cuML、cuGraph)、XGBoostなど、GPUで前処理・分析を高速化。
クラウドに依存せず、最先端モデルを手元で扱う


機密データRAG・自律推論
社内文書、設計情報、研究データを外部へ送らず、検索・要約・分析・エージェント処理をローカル化。

マルチモーダルAI
画像・映像・音声・テキストを組み合わせたモデルの開発、評価、推論。大容量メモリを要する処理にも。

Physical AI・シミュレーション
ロボティクス、自律システム、デジタルツイン、可視化。必要に応じRTX PRO GPU増設も検討。

大規模モデル検証
量子化条件、推論エンジン、コンテキスト長、スループットを社内で反復評価。

データサイエンス
大規模データをメモリへ取り込み、前処理から機械学習・可視化までを一台で加速。

ローカルAIサービス
チーム向け推論API、研究室共用ノード、部門内AI基盤として継続運用。

導入前に確認する4つのポイント
AIモデル要件
モデル名、精度、推論/学習、LoRA/QLoRA、コンテキスト長、同時利用数を整理。
処理・メモリ要件
推論かフル学習か、データ量、目標トークン速度、OOMの現状を確認。
運用・ソフトウェア
Ubuntu/arm64対応、利用フレームワーク、既存コード、コンテナ、API公開方法を確認。
電源・設置・ネットワーク
100V/200V、回路容量、発熱・騒音、奥行、搬入経路、400GbE機器の有無を確認。

よくあるご質問
一般的なGPUワークステーションとの最大の違いは?
最大748GBのコヒーレントメモリとGrace CPU+Blackwell Ultra GPUのNVLink-C2C接続です。単純なGPU演算性能の比較ではなく、従来VRAM容量で難しかった大規模モデルを単一ノードで扱える点が中心的な価値です。
1兆パラメータモデルなら何でも動作しますか?
いいえ。NVIDIAは最大1Tパラメータ級を掲げていますが、必要容量は精度、モデル構造、推論エンジン、KVキャッシュ、コンテキスト長、同時実行数で変わります。1Tモデルは4bit級でも重みだけで概ね500GBとなるため、個別検証が必要です。
748GBすべてがGPUのHBM3eですか?
いいえ。252GB HBM3eと496GB LPDDR5Xの合計です。コヒーレントなアドレス空間として連携しますが、各メモリの帯域・特性は異なります。
Windowsで利用できますか?
NVIDIAはDGX Station for Windowsを発表していますが、提供時期・搭載構成・対応ソフトウェアは販売仕様の確認が必要です。本ページの基本仕様はUbuntu 24.04ベースのNVIDIA AI Developer Tools環境を前提にしています。
既存のx86用Dockerイメージは使えますか?
WS300のGrace CPUはArmです。arm64対応イメージまたはマルチアーキテクチャイメージが必要です。独自バイナリ、商用ソフト、依存ライブラリを含め、事前に対応状況をご確認ください。
400GbE×2を使うには何が必要ですか?
対応スイッチまたは対向NIC、規格に合うケーブル/光トランシーバ、ネットワーク設定が必要です。用途に応じてイーサネット構成、ストレージ接続、ノード間接続を設計します。
用語集
| コヒーレントメモリ | CPUとGPUがメモリ内容の整合性を保ちながら相互アクセスできる仕組み。データコピーと管理の負担を減らします。 |
|---|---|
| HBM3e | GPUに近接配置される高帯域メモリ。大規模な並列演算へ高いデータ供給能力を持ちます。 |
| NVLink-C2C | Grace CPUとBlackwell GPUをつなぐチップ間インターコネクト。C2CはChip-to-Chipの意。 |
| MoE | Mixture of Experts。入力ごとに一部のExpertを選択して計算するモデル構造。 |
| 量子化 | 重み等の数値精度を下げ、メモリ量と演算負荷を削減する手法。品質とのバランス評価が必要。 |
| KVキャッシュ | LLMが過去トークンのAttention計算結果を保持する領域。長文や同時処理で増加します。 |
| BMC / Redfish | OSとは独立して電源・状態監視・遠隔管理を行う仕組み/標準API。 |
公開情報の根拠
本ページは、MSI製品情報・MSI発表資料およびNVIDIA公式製品情報・開発ガイドを基に構成しています。モデル容量表は各モデルの公表パラメータ数を基にした理論概算であり、性能・動作を保証するものではありません。
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